C型慢性肝炎に対してインターフェロンの再治療は初回治療の無効の要因を検討し、治療目的の治療か、進展予防(発癌予防)を目指した血清ALT値の正常化、あるいは安定化のための治療法を選択すべきである。
- 初回インターフェロン無効例への再投与はインターフェロン+リバビリン併用療法が、治療の基本である。
- リバビリン併用療法の非適応例あるいはリバビリン併用療法で無反応例では、インターフェロンの長期投与が望ましい。なお、インターフェロンα製剤(ペグインターフェロン製剤を除く)は、在宅自己注射が可能。
- インターフェロン非適応例およびインターフェロンで血清ALT値の改善が得られない症例は、肝庇護剤(強力ネオミファーゲンC注、ウルソ内服)、瀉血療法を単独あるいは組み合わせて治療する。
- 進展予防(発癌予防)を目指した治療の血清ALT目標値は、肝線維化軽度患者(Stage1(F1))では持続的に基準値の1.5倍以下にコントロールする。肝線維化中等度から高度患者(Stage2-3(F2-3))では極力正常値(血清ALT値30IU/L以下)にコントロールする。
- リバビリン併用療法を行う場合には、治療効果に寄与する因子である年齢、性別、肝疾患進行度、C型肝炎ウイルスの遺伝子変異(Core領域70,91の置換、ISDR変異)などを参考にし、治療法を選択することが望ましい。