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2006年版B型慢性肝炎の治療ガイドライン

厚生労働省の肝炎班会議から公表されましたB型慢性肝炎の治療ガイドラインを御紹介させていただきます。

35歳未満

HBV DNA量 7LGE/mL以上 7LGE/mL未満
HBe抗原陽性 インターフェロン長期間歇 インターフェロン長期間歇
HBe抗原陰性 経過観察 経過観察
(進行例はラミブジン、エンテカビル)

 

35歳以上

HBV DNA量 7LGE/mL以上 7LGE/mL未満
HBe抗原陽性 1.ラミブジン(エンテカビル) ラミブジン(エンテカビル)
2.インターフェロン長期間歇
HBe抗原陰性 ラミブジン(エンテカビル) ラミブジン(エンテカビル)

補足

  1. 抗ウイルス療法は、ALT値が正常値上限の1.5倍以上を持続する場合に考慮す。 ALT値が正常値上限の1.5倍以内の場合も異常値が持続する場合は抗ウイルス剤の投与が望ましい。しかし、高齢者やHBe抗原陰性例、 抗ウイルス剤の投与が難しい例では肝庇護療法(UDCA、SNMC等)で経過をみることも可能である。
  2. 若年(35歳未満)症例では、抗ウイルス療法のインターフェロン長期間歇、またはステロイド、インターフェロン、 ラミブジンの短期併用投与が原則である。ただし、 組織像の軽い症例では自然経過でのHBe抗原のセロコンバージョンを期待し経過観察することもある。また、 組織像の進行例に関してはラミブジン長期投与も選択枝に加える。
  3. 抗ウイルス療法の中高年(35歳以上)症例では、ラミブジ(またはエンテカビル)の投与が原則である。
  4. ラミブジン耐性ウイルスによる肝炎に対ては、アデフォビル(またはエンテカビル)の投与が有効である。また、 慢性肝炎でHBe抗原陽性例ではALT値が100以上での投与が効果的である。
  5. 肝病変進行例(組織所見がF3以上)では、ラミブジン(エンテカビル)の投与を考慮する。